インナーチャイルドの新解釈。インナーチャイルドからしっかり卒業しよう!

 

青山紀子プロフィール

 

セッションやレッスンなどで、
お越し下さるお客様との間で、
必ずと言っていいほど、扱うものと言えば…

 

インナーチャイルドです。

 

そうです。

 

一歩踏み出せば、
ぬかるみにハマるインナーチャイルド。(笑)

 

幼少期の傷ついている未感情の
インナーチャイルドを癒す。

 

一般的な既存の心理学では、
そのように言われています。

 

インナーチャイルドは、
一生癒し続けなければならない。

 

こんな風に言われていたりするそうです。

 

びっくりですね。

 

あなたの人生は、
自分のインナーチャイルドを癒すために、
あるものなの??

 

そうではないと思いますよ。(笑)

 

私もインナーチャイルドとの付き合いは、
割と長いものです。

 

 

第一段階

 

幼少期の親子関係によって、
傷ついているインナーチャイルドを癒す。

 

一般的なインナーチャイルド理論。

 

これは、自分側の意識で、
親子関係を見ているものです。

 

親側の視点ではなく、
あくまでも自分の視点側に立ったままなので、
「分かってもらえなくて辛かったね。」
というような癒し方を自分にします。

 

被害者の立場の自分しか見ていません。

 

これは一時の癒しであり、
この状態にいるからこそ、
一生涯、インナーチャイルドを癒さないといけない、
となってしまいます。

 

 

第二段階

 

次に大事なのは、
親の目線に立つことです。

 

すると、自分の認識の視野が広がり、
被害者的な立ち位置から、
自分の立ち位置だけではなく、親の立場からも見るという、
公平な立場で自分を見ることができます。

 

視野が広がっているので、
今までは見ることの出来なかった視点から、
新しく再認識が出来るようになります。

 

例えば、
あなたが既に母親の立場であれば、
あなたは子どもをきちんと、
自立させたいと思うことでしょう。

 

積極性を持って、ゲームなどではなく、
勉学などに励んで欲しい。

 

そのように思うとします。

 

ですから、母親のあなたが、
子どもに与えたいものは自立です。

 

自立を促すこと。

 

それが親としてのあなたの愛です。

 

でも、こども側は分からないでしょう。

 

いつまでゲームやってるの!
勉強しなさい!

いつまでテレビ見ているの!!
早く寝なさい!明日起きれなくなるわよ!

 

あなたがそう怒って言えば、
子ども側というのは、
口うるさく鬱陶しい親だと認識するか、
いつも自分をダメ出しする親だと認識するか、
自分を認めてくれない、褒めてくれない親だと認識するか、
そのように、

 

怒られることは愛ではない

 

と無意識に認識するようになるのです。

 

いつも否定する。

いつも怒られる。

いつもダメ出しする。

褒められたことなんかない!

 

そんな風に、
ネガティブな方を記憶するようになります。

 

だから、
子どもを怒ることはダメなのか…
そうではありません。

 

これは、
あなたの心の中の話。

 

あなたも、
そんな記憶が残っているのではありませんか?

 

そして、
そんな傷ついた自分を癒す。

 

親は酷かった。

もっと愛して欲しかった。

もっと褒めて欲しかった。

もっと認めて欲しかった。

もっと優しく接して欲しかった。

 

それを得られなかった自分を癒す。

 

そして、これが第一段階である、
一般的なインナーチャイルドの癒しです。

 

ところが、あなたも現在では、
母親になっている。

 

あなたは、
子どもを自立させたいと思っている。

 

甘えている子どもを見て、
そして駄々をこねている子どもを見て、
怒りを感じる時もある。

 

だからついつい、
怒ってしまう時もある。

 

そして、
罪悪感を抱いてしまう。

 

 

第三段階

 

あなたが大人だからこそ、
新しく認識できること。

 

あなたの子どもが、
甘えてきて、時には駄々をこねている姿を見て、
怒りを感じる。

 

それは、
当時のあなたと同じではないですか?

 

そして、
つい怒ってしまうあなた。

 

その後に罪悪感を抱いているあなた。

 

あなたの母親も、
同じ思いだったのではないですか?

 

親が罪悪感を抱いているなんて、
子ども側は分かりません。

 

というか、大人になっても、
人がどんな思いを抱いているかなんて、
分からないものです。

 

でも、あなたが罪悪感を抱いているのであれば、
あなたの母親もそうだったかもしれません。

 

あなたが今、
一生懸命に子育てをしているのと同じように、
お母さんもあなたを一生懸命に育ててくれていた。

 

あなたがつい感情的に子どもを怒ったとしても、
それは、子どもを愛していないのではなく、
あなたは子どもを愛しているからこそ、
色んな思いが生じるのではないでしょうか?

 

あなたには愛があるのです。

 

そして、同じように、
あなたの母親にも愛があった。

 

そのように、
親を自分の親ではなく、
一人の女性、一人の母親として見ると、
全く新しい母親を見ることが出来るようになります。

 

この子はどうしたら、
ちゃんと勉強してくれるかしら。
(母親としての悩み)

 

子どもに手が掛かって、
あまり、自分に手をかけることが出来ない。
(母親ではなく一人の女性としての思い)

 

子どもの世話や家族の世話で、
自分の時間がない。
(母親ではなく一人の女性としての思い)

 

子どもが言うことを聞いてくれなくて、
ストレスが溜まって、ついつい怒ってしまう。
ダメな母親だわ。
(母親としての悩みと自責)

 

仕事をしていて、
子どもをあまり構うことが出来ない。
これは自分のワガママなのだろうか。
(理想的な母親像と一人の女性としての葛藤)

 

色んな思いがあるでしょう。

 

でも、あなたのお母さんも、
あなたと同じように、
たくさんの思いを持っていたのかもしれませんね。

 

あなたが今、
一生懸命に頑張っているのと同じように、
お母さんも一生懸命に頑張っていた。

 

あなたを育てよう、自立させようと、
一生懸命に頑張っていた。

 

あなたに愛があるように、
あなたの母親にも愛があった。

 

あなたを育てている時のお母さんと、
今、子育てをしているあなたは、
イコールです。

 

当時のお母さんは今のあなた。
あなたの子どもは当時のあなた。

 

そんな風に思うことが出来ると、
インナーチャイルドを癒すことから、
卒業することが出来ます。

 

第四段階

 

でも、あなたがして欲しかったことがあるでしょう。

 

先ほどのインナーチャイルドの思い。

 

もっと愛して欲しかった。

もっと褒めて欲しかった。

もっと認めて欲しかった。

もっと優しく接して欲しかった。

 

これらの思いです。

 

親にどうして欲しかったの?

 

もっと褒めて欲しかった。

もっと認めて欲しかった。

もっとちゃんと私の思いを聞いてほしかった。

ちゃんと味方でいてくれる実感が欲しかった。

 

そんな思いがあがってくるとしたら…

 

ここからがまた画期的です。

 

親にして欲しかったこれらの思い。

 

あなたの意識では、
親にして欲しかったこととして、
あげているでしょう。

 

でも、してくれないから、
いつまでも不満足が残っているような。

 

ここからは、
親とあなたの関係ではなく、
あなたとあなたの関係性で見ていきます。

 

これらの思い。

 

もっと褒めて欲しかった。

もっと認めて欲しかった。

もっとちゃんと私の思いを聞いてほしかった。

ちゃんと味方でいてくれる実感が欲しかった。

 

あなたは母親に、
して欲しかったこととして見ています。

 

そう見ている状態では、
いつまでもインナーチャイルドから、
卒業することが出来ないのです。

 

これは母親にして欲しかったことではなく、
(過去形ではなく)

 

現在進行形で、
あなたがあなたに求めていることです。

 

お母さんからはもう卒業。

 

あなたがあなたに、
望んでいるものを与えてあげる。

 

面白いように、
あなたが、今のあなたにして欲しいことを、
親にして貰えなかったこととして、
いつまでも残るのです。

 

 

大事なのでもう一度言います。

 

 

あなたが、今のあなたにして欲しいことを、
親にして貰えなかったこととして、
いつまでも残るのです。

 

心の中のあなたが、あなたに自分を認めて欲しいのに、
あなたは自分を認めないから、
親にして貰えなかったこととして、
いつまでも残るのです。

 

 

なぜか?

 

認めることや褒めることは、
自分の仕事だと思っていないからです。

 

 

だから、あなたは、
自分を認めるどころか、
自分の不足を責めてばかりかもしれません。

 

 

だから、あなたの頭の中で、

して欲しかったのにしてくれなかった親

として、親の存在が、
いつまでもチラついているのです。

 

あなたがいつまでも、
親をチラつかせているのですよ!(笑)

 

そこに気づいて!

 

そのために、
インナーチャイルドを癒しても、
親は自分と同じだったと思おうとしても、
満足感を得ることが出来ません。

 

 

母親からの卒業。

 

つまり、
インナーチャイルドからの卒業。

 

 

そして、

あなたとあなたの関係性の始まり

なのです。

 

 

インナーチャイルドは、
いつまでも居るところではありません。

 

あなたが進む道は、
自分との関係性なのです。